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最終処分場はできるのか? [フクシマ]

多少なりとも、最終処分場に関連性のある仕事についていたことがあるので
あまり喧伝されないいくつかのポイントを書いておきたい。

日本において最終処分ができないか?
という考察は、かなり前から行われてきた。
最も有望視されたのが、花崗岩地帯である。

日本には花崗岩がたくさん分布し、その面積も決して小さくはない。
花崗岩は、ビルの側面や墓石としてよく見かける岩石の1つである。
御影石などとも呼ぶ。

もともと放射性物質を含んでおり、これが濃縮して高濃度の蓄積をしたのが、土岐市の
東濃鉱山(閉山)、また最も有名なのが鳥取県の人形峠である・

使用済燃料を元の花崗岩に戻すという発想だったかどうかは分からないが、
当時、地質調査所の花崗岩の専門家が日本各地の花崗岩体を調査している。
その結果は、まとめられたと聞くが、内容は確認していない。(肝心な部分は公表されないであろう)

花崗岩ではないが、北海道の幌延の候補地は有名で、実際に1000mを超える試掘がなされている。
地質は確か堆積岩だったと思う。
一旦は頓挫したが、2012年4月15日の北海道新聞に、「幌延 処分場誘致の動き」
が報じられた。研究施設が設けられた幌延町内で、商工業者らが処分場誘致期成会を
立ち上げようとしているという。

幌延は、人口よりも牛の数のほうが多いといわれる過疎地域である。
経済振興の名のもとに核の墓場を引き受けようというのか。
原発の再稼働と並んで、大きな問題である。

オバマ政権になり再検討を始めた米国の最終処分候補地は、ラスベガスの近くの
ユッカ・マウンテンにある。
ここは結晶片岩の硬い地層でできており、地下水位も-3kmと言われ、地下数百mの
試掘坑内はカラカラであった。日本では考えられないほど条件に適していたのだが、
影響が考えられる地域のある町の反対(地下水汚染を懸念した)で、やはり頓挫していた。
(※実際に現地を拝見し、話も聞いているので資料などからの伝聞ではない)

アメリカは何でも埋めて捨てれば良いと考える節があって、処理のできない危険物は、
とにかく埋めればいいさ、と砂漠地帯に広大な立ち入り禁止区域を設定して、
埋めることを選択してきた。
そのアメリカが、躊躇した最終処分場は、車で走って約1時間は、集落もない、
全くの無人地帯であった。
そこでも出来なかったのに、プレートの終端で、地殻変動の激しい日本列島に、
「核の墓場」を作ることができるのであろうか。

やはり科学者や政治家の意思決定ではなく、深く世界を見つめる哲学的な見地の
サジェスチョンが必要な時期なのではないだろうか。
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tak

最終処分場ですが、何年、もてばいいのかにも、
よりますよね。

半減期30年のセシウムくらいであれば、
まあ、100年か200年、安全に保管できれば
いいのかな、と思いますが、
プルトニウムだと、少なくとも10万年は、
安全に保管できないと、まずいんじゃないでしょうか。

10万年、安定している大地なんて、地球上に
あるんでしょうか。

micyuさんのご専門ですから、ぜひとも、教えて
くださいな。

by tak (2012-05-23 18:46) 

micyu

takさん
おはようございます。
地質で扱う時計を使えば、10万年は一瞬に近いです。はるかに長い年月安定していたであろう地塊は世界中に沢山あります。むしろ日本は例外的な地域と考えていいと思います。
問題は地下水にあります。私がユッカ・マウンテンで見聞きしたのは、岩盤の割れ目を調べ、地下水の流動を予測することです。地塊は安定だと仮定しても、気候は変わります。今、砂漠地帯でも数万年後はわからないのです。

日本は地質か複雑な上、地下水も豊富です。幌延の最終処分場に10万年間、密閉した容器を閉じ込めておくことは難しいと思います。
by micyu (2012-05-24 08:13) 

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